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或日のつぶやき

2022/01/15 21:08:18

 年明けて、2週間遅れでやっと自分の部屋の壁にカレンダーを飾ることができました。
大好きな「相田みつを」のカレンダーです。
 他の場所に飾る日めくりなどは早々に用意をしていたのですが、肝心な自分の部屋の壁掛けタイプのものはうっかりと忘れていたようです。
遅ればせながらネットで手配をしました。
 やっぱりこのスペースにはこれがないとしっくりきません。
 早速届いたカレンダーの表紙には、「或日のつぶやき」と題したこんなつぶやきがありました。

「わたしは長い歳月 上にのびることばかり考えてきて 土の中深く根を張ることを 忘れていたようです
ヒョロヒョロと 幹ばかり高くのびて 雑然と枝葉がひろがるようになった時 幹や枝葉の重みに耐えられない 根の弱さに わたしは初めて気がついたのです

気づいた時には手おくれでした 手おくれとわかったとき わたしは思い切って 枝葉を落とすことにしました 
土のなかのわたしの弱い根と 細い幹に支えられるだけの わずかな枝葉を残して あとは、さっぱりと切り捨てました

それは 根の弱い 力のない者が なんとか自分を守りながら 生きていくための 消極的な、しかもそれなりに 勇気のいる生活の智慧でした

とはいうものの 枝葉を落とすとき わたしは やっぱりさびしい気がしました もったいないなあと思いました

しかし おかげさまで いまでは 眼に見えない土の中で 弱かった根が新たな活動を始めたようです 枝葉を切り捨てた分だけ いや、それ以上かも........
だれにもわからない 根だけが知る
静かな充実感を持ちながら........」

 根は土の中に隠れて見えません。
だから、ついつい見えるところばかりに気を取られてしまいがちです。
見えないからと手を抜くと、何かあればたいへんなことになるかもしれません。
頭のどこかでわかってはいることなのですが、つい表面的なことばかり意識して、少しでも上にいけるように自分をアピールすることばかり考えてしまいます。

 「一隅を照らす」の意味を或人に教えられました。
上ばかり見ていると足元が疎かになり、小さい石ころにでもつまずいて転んでしうと。
自分の今立つ場所をしっかりと見極め、その場所で必要なモノ、コトのために全力を尽くすこと、それが一隅を照らすことだと。
 「或日のつぶやき」と「或人の教え」が重なるようでした。